Nさん

Interview

電気設計 Nさん 経験20年

※掲載記事の内容は、取材当時のものです。

Q. 現在の仕事、役割について教えてください

私は、皆さんが普段使っている電気を、発電所が安全に作り続けられるようにコントロールする司令塔とも言える「制御装置」の設計をしています。
発電所は、日本中の家や工場に電気を送る巨大な施設ですが、放っておくとパワーが出すぎて壊れたり、逆に電気が足りなくなったりします。
そうならないように、人間でいう「脳や神経」にあたるシステムを作り、機械の動きを自動で24時間チェック・調整する仕組みを設計するのが私の仕事です。
地味ですが、皆さんの暮らしの「当たり前」を裏側から支える、やりがいのある仕事をしています。

Q. 印象に残っている仕事や経験(自分のターニングポイントなど)について教えてください

6か月ほどドイツで勤務する機会があったのですが、その時に得た経験が一つのターニングポイントですね。
現地で特に印象的だったのは、欧州の合理的で割り切ったアプローチでした。
例えば回路設計において、用途不明な回路があった際、日本人は「何か意味があるかもしれない」と残す傾向があります。しかし、彼らは「今使っていなければ削除し、必要になったら追加すればいい」と考えます。
慎重さも大切で、それが日本製品の品質を支えていると考えていますが、過度な慎重さは無駄を生む場合もあります。「不確定要素を恐れすぎず、合理的に判断する」という視点を得たことで、現在は慎重さと効率性のバランスを意識して業務に取り組んでいます。

Q. 教育をする上で、新人をどう導いていくか(大切にしている考え、モットー)について教えてください

私が教育において大切にしているモットーは、「失敗を恐れず挑戦させ、何度でも根気強く並走すること」です。
昔、プロ野球・ソフトバンクホークスのあるコーチが仰っていたのですが、「同じことを何度でも言えるのが良い指導者の条件だ」という言葉が深く印象に残っています。これはエンジニアの世界でも同じだと思います。
成長とは「今、この一瞬の積み重ね」によるものですが、一度に積み上げられる量には個人差があります。時には立ち止まったり、後戻りしたりするように見えることもあるかもしれません。
だからこそ指導側が焦らず、同じ目線で、何度でも繰り返し伝える根気強さが必要だと考えています。何もしないことよりも、失敗を恐れずに前向きに手を動かし、実戦に挑んでもらうこと。その打席に立つ経験の中にしか、本当の積み上げはありません。新人が安心して一歩を踏み出せる環境を作り、小さな挑戦を粘り強く支えていくことで、成長の一助になれればと思っています。

Nさん

Q. 仕事をする上で大切にしている、あなたの“こだわり”はなんですか?

私が仕事で大切にしているこだわりは、「限られた時間の中で、成果の総量を最大化するためのバランス感覚」です。
仕事には必ず納期があり、一方でエンジニアとして品質は100%を目指さなければなりません。この2つは往々にして矛盾が生じるものですが、その狭間でいかに最善のバランスを取るか、という点を日々考えています。
単にどちらかを妥協するのではなく、業務を可能な限り効率化すること、品質において「絶対に譲れない一線」を的確に見極めること、そして時には先回りの納期調整や、後工程でのフォローまで視野に入れること。
与えられた制約の中で、チームやプロジェクトにとって「今、最も価値のある品質」を最大化できるよう、常に時間と品質のバランスを意識して日々の業務に臨むことを心掛けています。

Q. どんなときにうれしかったり、やりがいを感じますか?

現代人が文明的に暮らしていくのに欠かせない「発電」というインフラに、仕事を通じて関われていること自体に、やりがいを感じています。
また、日々の業務の中では、自分が設計した制御装置について、周りから「ミスが少なく出来が良いね」と褒めてもらえたりすると単純に嬉しく感じたりしますね。
ただ、設計で100%ミスをなくすのは本当に難しく、実は今まで一度も完璧だったことはありません。制御装置の試験を担当されている方に「過去にノーミスだった人っていますか?」と聞いたところ「いる」という回答が返ってきました。なので、今はそこを目指しています。現状に満足せず、「ミスゼロ」の完璧な設計ができるように頑張っていきたいですね。

Q. これからの目標について教えてください

これからは、発電プラント全体のシステムへの理解を深めて、技術者としての知識の幅を広げていくことが目標です。
現在は蒸気タービンの制御装置設計に携わっていて、その周辺に関してはある程度の知識が身についてきたと感じています。ただ、発電所全体という大きな視点で見ると、まだまだ分からないことも多いのが現状です。幸い、私の周りには豊富な知識を持った方もいますので、この恵まれた環境をしっかり活かして、積極的にコミュニケーションを取りながら視野を広げていきたいですね。
また、仕事をしていく中で、常に「好奇心」を持つことを忘れないようにしたいと思っています。どうしても忙しくなると、色々なものに対して無関心になりがちですが、それは良くないなと感じています。どんな時も、新しい知識や技術に対して「面白いな、楽しいな」と思える心を大切にしていきたいですね。そうやって好奇心を持ち続けることが、仕事の質の向上はもちろん、自分自身の人生を豊かにすることにも繋がると思っています。

Message 応募を考えている方へ

私たちの仕事は社会の「当たり前」を支える責任あるものですが、会社としての規模は決して大きくありません。しかし、だからこそ、社員ひとりひとりの意見やアイデアが、上まで届きやすいという風通しの良さがあります。「これをやってみたい」という意欲があれば、その実現に向けてサポートしてくれますし、新しい技術や知識に対して「面白いな」と思える好奇心さえあれば、いくらでも新しい領域に挑戦していくことができると思います。好奇心と熱意に溢れるあなたにお会いできる日を、心から楽しみにしています。

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